企業の名刺管理にまつわる3つの課題について把握しよう
ビジネスにおいて名刺の交換は全ての起点とも言える大事な行動です。
ただし、交換した名刺をいかに売上につなげるか、どうやって資産として価値を見出すかという点は意識しないまでも企業の課題であるといえます。
持っている名刺の「量的な」価値、そして「質」という点をどうやって考えるか。名刺管理の課題を一つ一つ明らかにしてみましょう。
課題1: 名刺情報のデータ化ってとても面倒です
どうやって名刺データを管理していますか?
名刺を紙で管理している方はまだまだいるとはいえ、そのファイリングや嵩張りでうんざりしている方も多いのではないでしょうか?
また多くの方が、その次にデータとしてPCなどのデバイスに保存し、管理を行ったりするようになります。
データ化された名刺は非常に有用で、ソートを掛けたり、他にも商談情報や同席者などの備考を記入し蓄積することで、
どんどん資産価値が高まり、売上アップの原動力になったりもします。
また検索性もあがりますので、いざというときに利用するためのスピード感もやはりデータ化された名刺ならではです。
ただし、ここで課題になるのは当然ながら「紙の名刺をどうやってデータとして入力するか」です。
2010年の株式会社キングジムが2010年におこなった「名刺に関する意識調査」によれば、1ヶ月に交換する名刺の平均枚数は13枚。
会社の営業スタイルにもよりますが、仮に10人の営業がしっかり名刺のデータ化をおこなったとしても年間で1560枚もの名刺のデータ化作業が発生することになります。
これはあくまで、新規で交換した名刺。
さらに当然、過去に交換した名刺も蓄積しているわけですからその大変さは想像するだけでもかなりの手間です。
その面倒から結果的に、交換した名刺は机の中で忘れ去られてしまうことも多く、何の価値も生まれないことに。
名刺交換したことは商談と同じくらい売上へ直結する行動なわけですからもったいないですよね。
なので以下に簡単に効率よく名刺をデータするしくみを社内に作るか、という点が課題になります。
課題2: 個人情報漏洩リスクが個人まかせになっていませんか?
大量の名刺がなくなった? でも誰が交換したものか分からない!
他人の名刺というものは扱いが難しいものです。
名刺は氏名だけではなく所属している会社やメールアドレス携帯電話番号などが付されている事が多いため個人を特定することが可能なので、個人情報にあたることが多いですので、取り扱いは十分に注意することが必要です。
ただし、紙の名刺、あるいはデータ化したとしても 誰が、いつ、どういった要件で交換したものなのかを詳細に記録を残すことは手間であり、
また情報の正確さの担保も難しいことになります。
名刺入れやかばんに入れっぱなしの名刺……もしくは個人のデバイスに入った名刺データ……
いつか大きなインシデントをに発展しないように、慎重に名刺を運用することが大事になってきます。
名刺は個人や企業にとって重要な資産であるとともに、大きな個人情報漏洩リスクであることもしっかり認識する必要があります。
課題3: 属人的管理になっていて資産として共有されていない
名刺情報は会社の共有資産です
名刺情報は現在も属人的に管理されていて例えば社員が退社したときにはそのまま情報が会社からなくなることも多いのが現状です。
分野にかかわらず現在は競争が激化しているので”売上の種”を血眼になって探している現状、なんとか名刺を利用したいですよね。
また名刺データをただ共有するだけでは意味がありません。特に重要なのはいかに「目的を持って」名刺を取り扱うかです。
名刺を活用しようにもいかに目的意識をチーム全体、会社全体で共有していないと運用にばらつきが生まれ、意義がぶれてしまう場合も多いです。
担当者としては仮に名刺管理のソリューションを導入した際にはフェーズに分けて運用し、それぞれ明確な目的意識を共有して利用していく必要があります。
”名刺の共有”と”意識の共有”は同時に行いましょう!
参考:フェーズごとの目的例
1導入フェーズ
名刺をデータ化し、利用しやすい状態で管理しよう
旧名刺は数ヶ月以内に全てデータ化しよう
2営業活用フェーズ
名刺を起点に色々活用しよう
例:営業バッティングを防ぐ、商談登録をしてお客様を引き継ぐ、名刺交換から当日直ぐにお礼メールを書く 等
3他部署とのコラボレーションフェーズ
それぞれの社員が交換した名刺を他部署でも利用しよう
例:人事の商談相手は課題感があうので一度提案したらどうか、名刺の商談情報からユーザーサポート部隊にフォローさせたらどうか 等
いかがだったでしょうか。
名刺管理は手間や面倒などが多い分、ハマったときの売上改善や営業効率アップに多大な効果を発揮します!
色々な注意点や、課題点を踏まえて、ぜひトライアルしてみてはいかがでしょうか?